2015年5月17日日曜日

不都合な真実 ざわ…ざわ…

テレ朝の古館さんならこんな風に言うかもしれない。
「我々は提示されたデータを信頼するしかないですもんね。それが、こうだっていうのは…。 ちょっと大問題だと思うんですけど。…次のニュースです」

食品偽装、耐震偽装、世の中は偽装だらけ。 偽装だらけの世の中で真実はいくつあるのだろうか? 今回、Admobさんが偽装していると断言するつもりはありません。 ええ、私だって玉虫色ですよ、都合よくカラーも主張も変えますよ。 虹色って素敵やん。 が、しかし…。 Admobさん…。 色々なデータを照らし合わせたときに、そこに整合性がないのなら、 私どもは数字を信頼することができなくなります。 しかし、私どもは数字に対して絶対の信頼を求めてしまうのです。 なぜなら、提示されるデータこそがすべてだから。 乖離…。この部分が乖離するようであれば、顧客とシステムの蜜月関係は築けやしないでしょう。 何かこう、限りなく理不尽なグレー、そういうものを見つけてしまったやるせない気分。 ネット上を検索しても、この件に関してはほとんど見つけることができません。 そもそも、Admob に有料広告の配信を依頼したという内容事態が極めて少ない。

まず、ここを読まれている方がどのくらい Admob 関係の知識があるのかが分かりませんので、 何が不満なのかっていう部分を少し丁寧に説明すると、 広告掲載に関する料金はクリック数で発生します。 上の画像の例でいくと、上段のアプリ(The Melancholy Of Ghosts)が 約460万回表示されています。これだけだとおカネは発生しません。 しかし、さすがに460万回も表示されると何回かはクリックされます。 クリック数19,303回、約2万回ですね。 つまり、19,303回、GooglePlay のダウンロードページにユーザーを誘導したということです。 このクリック数という数字を元に請求金額が確定します。 で、だいたいクリック単価の上限を1円とか2円にしているので、23,426円の請求となっています。 ちなみにコンバージョン数1,045なので約千人にダウンロードされています。 コンバージョン単価22円、つまり一人にダウンロードしてもらうための経費が22円ということです。 この22円っていうのは(すべて海外ユーザーなのだが)上出来な数字だと思います。 日本人ユーザーを獲得しようとすれば、この数倍の金額が必要となります。

広告費の請求自体はクリック数を元にしていますし、このクリック数に対して文句があるわけではありません。 つまり、請求金額自体は妥当であると認識しています。 しかし、コンバージョン数1,045という部分が問題。 なぜなら、GooglePlay のデベロッパーコンソールで確認してもこんなにDLされていませんから。 5月15日時点で610ですからね。 2か月規模くらいの話なので、数字更新の日付が1~2日間ずれているからというツッコミは無視してもいい誤差範囲です。 この610というのは、広告経由ではない自然流入も含めたトータルの数字です。 広告を始める前も、少ないながらも40くらいはDL実績があったし、 広告配信中も少ないながらも自然流入のユーザーがあったことでしょう。 なら、どう考えてもコンバージョン数1,045であれば、デベコンの総インストール数は1,100くらいはないとおかしいです。 それが、610というのであれば、実際はコンバージョンが1,045の半分である520程度だったのではないか? と思われます。 同様の出来事はもう一つの広告出稿アプリ、Daily Desperate Dungeons (DDD) でも起きています。 Admobさんで表示されているコンバージョン数よりも実際のダウンロード数は少ないじゃないかという出来事が!!!

ちなみにこの2つのアプリ以外では広告配信は行っていません。 Attack Ground 442 というアプリは私が公開した最古のアプリであり、リアルに放置アプリです。 長らくアップデートしていないので最新の基準に色々と達しておらず、現行機種ではまともに動きませんが、 (それは置いておいて)自力で640件のダウンロードを獲得したということです。 それを踏まえたうえで、上から4番目と最下段のアプリに注目してください。

仮に真のコンバージョン数が半分の520とするならば、コンバージョン単価は22円ではなく、その2倍、44円だということになります。 1DLに関する費用が22円なのか44円なのか、というのは広告を配信する者にとっては大きな違いです。 前者であれば、「一万円で500弱のインストールが得られるのなら、悪くないな。しばらく継続してみようか」ともなるだろうし、 後者であれば、「無料アプリで44円だとちょっと効率悪いな。配信やめようかな…」ともなるでしょう。 これが企業であれば桁が上がる。桁っていうのはコンバージョン単価じゃなくて、広告にかける予算がね。 だから、広告主にとってコンバージョン数、コンバージョン率、コンバージョン単価というものは非常に重要なのですが、 この大事なところでよくわからない誤差が発生しているとうのは、いかがなものか? やっぱり太古の昔から 大本営発表はあてにならないということなのでしょうか? 我々は今一度、歴史から多くを学ばないといけないのかもしれない。

一つだけ言えるのは 多角的にデータを見て、総合的に考える。 つまり、いろいろなデータを参照して、私どもにとって最も都合の悪い数字、そういったものを信頼して今後の指針を決めるべきではないか、 という…考え方を提示いたしたく候。