2017年2月17日金曜日

JTの野望、オリンピックに向けてのプロレス

東京オリンピックを控え、タバコの原則屋内禁煙化に向けた動きが活発化しています。 大型のインターネットカフェで喫煙個室を選ぶと、壁とドアで囲われたブースに隔離される店もあります。 要するにああいうことを、飲食店や遊戯施設で全店しなさいよ、ということです。 吉野家で店内禁煙にする。これは、もともと客が長期滞在しないでササッと帰るスタイルの店だから可能なのです。 客が長居するパチンコ店やスナックはどうすんねん? と、いう話です。 大型店舗の店は対応できなくもないが、10坪くらいのスナックで分煙ブース設置は不可能でしょう。 客のオッサン比率が高い業種ほど「客離れ」を懸念して反対しております。 結局、どういう着地を見せるのかは分かりませんが、世の中的にはタバコに対する包囲網を作りつつある状況です。

もう大麻みたいに禁止したら? とも思いますが、そうするとタバコの税収がなくなります。 さらには、タバコ葉の生産、紙タバコへの加工、流通、販売、広告といった関連事業の仕事がなくなります。 この人たちの仕事がなくなれば、法人税や所得税がその分、失われます。 まあザックリと、1.5兆~3兆円規模で減収となることでしょう。 さらには、規制された喫煙者が非合法ドラッグなどへ流れる可能性も否定できません。 闇の嗜好品業界が潤うことになれば、犯罪組織の資金源となるでしょう。 治安が悪化すること間違いなしです。

政府高官「どうすればいいと思う?」
Mr.X「オリンピックに向けてタバコ規制は強化しましょう、少なくとも国内外にその姿勢をアピールすべきです」
政府高官「業界からの強い反発があるだろうから、完全実施ではなく部分実施ということになるだろう。 私としては規制を強くしたくないのだが、ポーズをとった以上は部分的にでも達成しないと叩かれる材料になる…」
Mr.X「ぜひ、オリンピックに向けて健康な都市づくりを推進してください」
政府高官「それは構わない。だけど、オリンピックが終わってからのことが心配なんだが…」
Mr.X「アスベストが規制されると建築業界は困りました。なぜなら、熱に強くて丈夫で安い建材だったからです。 しかし、何とか代替物を見つけて対処しています。人というのは規制されたら代替物を探すのです」
政府高官「タバコの代替物は?」
Mr.X「ニコチン接種の形態が変わるだけだと、そういうことです」
政府高官「あれかね、アイコスとかプルームテックとかいう電子のやつ」
Mr.X「あれらに替える喫煙者は相当数いることでしょう。しかし、私が注目するのは逆」
政府高官「逆?」
Mr.X「現在、喫煙を行っていない層の新規開拓です。今までのライターで火を付けるタバコだったら喫煙を隠すのは難しいじゃないですか?」
政府高官「そうだな、臭いでばれる。髪の毛や服の繊維に染み込むからな」
Mr.X「そう、隠せないというのが周知の事実です。だから、吸わない。臭いの嫌だし。しかし、バレないのだったら吸いたい。ストレスの軽減のために…。 そういう層は確実に存在します。」
政府高官「!?」
Mr.X「あなたの息子、プルームテックを吸った1分後にあなたと会ったとしても、あなたは気づかない」
政府高官「えっ、本当に?」
Mr.X「ニコチンそのものに臭いはありませんから」
政府高官「じゃあこんなことを聞くのはアレかもしれないが、今後、増やせる自信があるというのか税収を?」
Mr.X「リアルな世界ではタバコは急速に失われていきます。駅やコンビニで販売するケースもどんどん減るでしょうし、 旧来の紙巻タバコは流通量がグンと減ります。売れないのだから、消える銘柄も多数あるでしょう。街で喫煙者を見かける機会も減るはずです。 しかし、インターネット通販でプルームテックのタバコカプセルは売れ続け、タバコの税収が減ることはないでしょう」
政府高官「なるほど、素晴らしい。我々に望むことは何だ?」
Mr.X「はい、ライバルとなりえるのがニコチン入りリキッド。海外で流行っているベイプ(VAPE:電子タバコ)の存在です。 現在は薬事法からみでこれの国内販売はできません。いわゆる電子タバコはニコチンレスなものしか販売できないのです。 どうかこの政策をこれからも維持して、間違っても規制緩和などされませぬよう…」
政府高官「わかった、厚労省の役人にそれとなく伝えておこう。しかし、楽なものだよ、現状維持でいいんだからな」

彼らがアピールすること。灰と一酸化炭素とタールが消える。ゆえに喫煙者自身の病気のリスクが減る。 周囲の人間にとっても、嫌な臭いを移されることがない。火がないから火傷や衣服損壊の心配もない。吸殻からの火事だって防げる。 ニコチンは残るけど、それ以外の全て、これだけのリスクが消える。

彼らが隠そうとすること。未成年や妊婦でも隠れて吸い続けることが容易であること。 いずれ、これが問題になるでしょう。この問題をどう解決できるかが勝負の綾を決める天下分け目。「関ヶ原の戦い」となりそうです。

2017年2月現在ではプルームテック(及びタバコカプセル)は通販でしか入手できません。 JTのオンラインショップを利用するには本人登録をしなくてはなりません。 免許証のように住所が明記されているものを写真に撮って送らねばなりません。 と、いうことは身内の協力者でもいないことにはプルームテック(及びタバコカプセル)を未成年で入手することはできないでしょう。 コンビニでタバコを買うよりもミッション難易度は高いです。 それに喫煙者→プルームテックの流れはあっても、非喫煙者→プルームテックの流れはない、今のところは。 今後、店舗での発売が行われるでしょうが、若い世代にどう拡散させるかがビジネスのカギとなりそうです。

タバコなんてものは周囲の人間が吸っているのを見てマネする類のものですからね。 SNS での拡散とまったく同じ原理です。 初手をうまいことやれば爆発的に流行らせることも可能でしょう。 LINE を見てもわかるように、リスクがはっきりしなければ右に習えで取り込む文化があります、日本人には。

プルームテックの何が怖いって喫煙者であることを完全に隠し通して、吸い続けることが可能なことです。 トイレで吸ってもバレない。筆箱に入れておけば文房具にしか見えない。 恐るべき完全犯罪が成就される日が迫っています。

この先、税収…増えるかもしれない…。

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